Swanman's Horizon

性欲をもてあましつつなんらかの話をするよ。

Delphinusパッケージマネージャの紹介。

パッケージマネージャとはなんぞや

Delphiは数多くのパッケージの集合で成り立っています。パッケージには製品本体に元々付属しているもの以外に企業や個人が作った追加パッケージがあり、この追加パッケージを簡単に導入できるようにするのがパッケージマネージャです。

Delphinusとはなんぞや

Delphinusはパッケージマネージャのひとつで、Embarcadero公式のGetItパッケージマネージャと違い、申請不要で誰でも自作のパッケージを公開することができます。というのも、Delphinusは自前のサーバを持たず、ファイルの管理は全てGitHubに任せています。そのGitHubの検索APIを使い、特定の条件に合致したプロジェクトをパッケージとしてリストアップし、インストールできるようになっています。そのため、GitHubソースコードを公開すれば誰でもパッケージを公開することができるというわけです。
ちなみに対応バージョンはXE以降となっています。

Delphinusのインストール方法

Gitが統合されているバージョンの場合(XE7以降)


Delphiを起動し、「ファイル→バージョン管理リポジトリから開く」を選択、バージョン管理システムとしてGitを選び、ソース欄にDelphinusのプロジェクトページのURLを、保存先には任意のフォルダを選んでください。
OKを押すとダウンロードが開始し、それが終わると開くプロジェクトを選択する画面が出るので、リストの中からDelphiXE6フォルダ内のDelphinus.dprojを選択してOKを押します。
プロジェクトを開いたらプロジェクトマネージャの「Delphinus.bpl」上で右クリックし、「インストール」を選択してください。「ツール→Delphinus」というメニューが追加されていればインストール成功です。

Gitが統合されていないバージョンの場合(XE6以前)

Delphinusのプロジェクトページにアクセスし、緑色の「Clone or download」というボタンを押して「Download ZIP」を選択し、ソースコード一式をダウンロードします。
次に、ダウンロードしたファイルを任意のフォルダに展開し、Delphiを起動してXE-XE5はDelphiXEフォルダ内の、XE6以降はDelphiXE6フォルダ内のDelphinus.dprojを開いてください。
プロジェクトを開いたらプロジェクトマネージャの「Delphinus.bpl」上で右クリックし、「インストール」を選択してください。「ツール→Delphinus」というメニューが追加されていればインストール成功です。

Delphinusでのパッケージのインストール

「ツール→Delphinus」メニューを選択すると、Delphinus Packagemanagerが起動します。左上の緑の更新ボタンを押すとパッケージ一覧が表示されるので、好きなパッケージを選択し、インストールボタン(下向き矢印の付いたアイコン)を押すことでパッケージがインストールできます。

アクセストークンの設定

これは任意の設定項目ですが、歯車アイコンを押すことでアクセストークンが設定できます。これはDelphinusがバックエンドとしてGitHub APIを利用して検索していることから、APIの利用制限を緩和するために設定するもので、無くても利用自体は可能です。
アクセストークンはGitHubにサインインし、メニューのSettingsからPersonal access tokensを選び、Generate new tokenを押すことで生成できます。付与する権限は最小限でいいとのことなので、特にチェックは付けないまま生成してOKです。トークンの文字列が入手できたら、歯車アイコンを押して表示されたエディットに貼り付け、Testボタンを押して成功すれば登録されます。

Delphinusでのパッケージの公開

Delphinusでは誰でも自作のパッケージを公開できます。パッケージはGitHub上でパブリックリポジトリとして公開されていて、かつoriginalであるもの(forkではないもの)である必要があります。
パッケージの登録に必要な手順はPublishing your Project for Delphinusにまとめられていますが、大きく言えば「Delphinus.Info.jsonリポジトリのルートに置く」「Delphinus.Install.jsonリポジトリのルートに置く」「readmeに『Delphinus-Support』という文字列を加える」の3点です。
詳しい説明は省きますが、Delphinusに登録されているパッケージは全てGitHub上に公開されているので、これらの設定は各パッケージのソースコードが参考になります。